【OTAの最近の動向】大手旅行会社離れによるOTA競争激化の構造
今日のテーマは、「大手旅行会社離れによるOTA競争激化」の問題について。
最近OTA(オンライントラベルエージェント:じゃらんnetや楽天トラベルなど)の売上が
前年実績を割り込むホテル・旅館が多く見受けられます。
皆様もそう感じられていませんか?
実はそんな現象には大きな理由があります。
特に200室以上規模の低価格帯の宿泊施設では、「大手旅行会社離れ」が加速しています。
というのも、大手旅行会社に提供している「在庫(お部屋)」の多くが売れていません。
それは言うまでもなくユーザーの旅行商品購入経路が「ネット」にシフトしていることは
皆さんもご承知の通りかと思います。
それゆえに、これまでの「販売戦略(大手旅行会社中心の販売)」を変えざるを得ない状況です。
特に客室数の多い地方旅館では、
「OTA」というのは、大手旅行会社で売れないものを「直近で売る」という
補完する販路として考えている宿泊施設がまだまだ多い傾向です。
そのため、
いわゆる特日(休前日や連休など)は、OTAでは販売している地方旅館は少ないのが
これまでのOTAの状況でした。
それが一転、「大手旅行会社売上不振」のため
その在庫が一気にOTAに流れはじめ、OTA内の競争が激化しています。
それは価格競争を意味します。
これまで通りOTAで販売していた宿泊施設が、
前年割れを起こし始めているのは、このことが大きな要因の一つです。
(大手OTAは、1ケタ台ではありますが、全体ではまだ前年割れはしていません)
ではこんな状況を打破するにはどうしたら良いのか?
それは、「自社販売の強化」に他なりません。
旅行会社に頼るのではなく、
旅行会社をいかにうまく利用し、そして「自社ネット(公式サイト)」という
誰にも依存しない販路にて、
本来の原点である「自分たちの商品は自分たちで売る」ということを
いかに実践していくかに尽きると弊社は考えています。